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ビジネス

いいモノを作る前に、買う人を連れてこい。売る話は、そこからだ。

ユダヤから学んだモノの売り方立川光昭

ユダヤから学んだモノの売り方

立川光昭 ・ Kindle版

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ひとことで言うと立川光昭さんが、ユダヤ系商社で叩き込まれた売り方に日本人の共感を足して語る、実例中心のマーケティング本。商品の良さより先に「買う人がいるか」を確かめる。バイク、広告、学習塾、電力まで、同じ一本の考え方で売っていきます。

INTROどんな本か

新しい商売を思いついたとき、最初に何を考えるか。たいていは、商品をどう良くするか、ですよね。

この本の答えは逆です。最初に考えるのは、買う人がいるか。著者の立川光昭さんの定義だと、売るとは「買いたい人を見つけて売ること」。それだけ。

象徴的な場面があります。写真をチョコに印刷する技術を提案した著者に、ユダヤ系商社の社長は「客はどこにいる、連れて来い」と取り合わない。ケーキ店10〜20件の賛同でも却下。結婚式の引き出物に目をつけて、大手ブライダル会社から発注の確約を取って、ようやく輸入が決まる。

少数の好反応じゃなく、規模の出る買い手の約束を先に取る。つまりこれ、売り方の本というより、売る前の確かめ方の本なんです。

著者の経歴がまた濃い。1976年生まれで、高校在学中にJリーグのチームと契約したものの、19歳で膝を痛めて引退。所持金1500円でバイクの回収・リサイクル店を始めて11店舗にし、ユダヤ系商社に店ごと入社。PR会社や広告代理業を経て、2016年にレジェンド電力を設立した、とされます。経歴だけで一冊いけそう。笑

俺は2020年に「コロナ禍で商品はどのように販売していくべきか」という記事で、グッズが売れていたのは会場に行った記念やアーティストへの貢献の気持ちがあったからで、モノの価値とはイコールじゃなかった、と書いた。この本の第3章の「応援電力」は、まさにその構造を電気でやってる。

同じ記事で、俺はマーケティングの出口のことしか考えてなかった、とも書いてる。入り口のほうが、ずっと奥深かった、と。この本は、その入り口の話を、バイクから電力までしつこく繰り返してくれる。

先に断っておくと、書名にはユダヤとありますが、民族についての記述は全部、著者の体験に基づく主張で、客観的な根拠は本文に示されていません。経歴や売上の数字も自己申告です。そこは割り引いて、事業づくりの型として読むのが正解だと思う。秀和システム、2017年4月刊です。

効くのは、新規事業や新商材の売り先が、まだ見えていない人。価格や品質で差がつかない商材を、どう売るか悩んでいる人。

読み終えると、何か思いつくたびに「で、買う人はどこにおるん?」と自分に聞くクセがつく。それだけで、この本は元が取れます。

CHAPTERS章ごとの中身

はじめに・プロローグ所持金1500円とバイクの8000円

本書は、ドラッカーの「顧客を理解し尽くせば自然に売れる」という趣旨の言葉で始まります。著者の定義は「買いたい人を見つけて売ること」。難しい理論や用語じゃなく、誰でもすぐ使えるものだ、と強調します。

起業の原点は、プロローグの8000円の話。サッカー選手を目指して高校を中退したけど戦力外になり、職探しの途中で、捨てられた高級バイクを持ち主の了承を得てリサイクル店に持ち込んだら8000円になった。そこからトラックとスピーカーで家庭の不要バイクを回収する商売へ。転売では薄利なので整備士を雇って自店で売り、仕入れゼロの安さで繁盛した。

捨てられたものに値段がつく場所を見つけた。この本の話は、ほぼ全部ここに入ってると思う。

輸出先の一つだったユダヤ系商社の社長に仕組みを話すと、傘下入りを誘われて即決します。経営の基本も知らず、店の崩壊を恐れていたのが動機だそうです。入社後は、英語の会議や、金曜夜からの安息日で連絡がつかなくなることに戸惑いながら、彼らの売り方に圧倒された。今の成功はすべてその土台の上にある、と著者は言います。

第1章客を連れてこい、話はそれから

著者は、マーケティングを「モノを売れる状態にすること」と捉え、広告はその一手段だと言います。日本人との違いは、最初に考えるのが商品の良さではなく「買う人がいるか」である点。ただしこれは著者の体験に基づく主張で、民族についての一般化に客観的な根拠は示されていません。

核になるのが、冒頭のチョコの話です。社長は「客はどこにいる、連れて来い」と言って、ケーキ店10〜20件の賛同では動かなかった。大手ブライダル会社の発注の確約が取れて、初めて輸入が決まる。確実に売れるもの以外はやらないので、始めた事業は高確率で儲かる、というわけです。

俺が2021年の「ゼロイチ」の回で書いた、空を飛ぶ道具を作るんじゃなく、空を飛んで何がしたいのかから逆算しろ、という話と同じ順番だと思う。モノから入ると、作ること自体が目的になる。この社長は、そこを最初に潰してくる。

次が「足し算とかけ算」。著者の言う日本型は、独占権を取ってから仕掛けを足していく。ユダヤ流は、需要を確かめてから客層・関連商品・売り方を広げて、確定した利益を何倍にもする。例が面白くて、同僚が見ていた南アフリカの木材の写真の背景に、日本では入手困難な旧型の日本製バイクが写っているのに著者が気づき、木材と同じ船便で輸入する案を出した。5万円の仕入れが国内で170万円になる例もあって、月1000万円規模の利益で社内トップになったそうです。

既にある取引や物流の「ついで」に、新しい商材を乗せる。言われたら当たり前やけど、写真の背景に目がいくかどうかが勝負なんですよね。

第1章ドライな商社で学んだことと、足したもの

商社の文化の描写が具体的です。結果を出せば、英語ができなくても権限が与えられ、会議も通訳付きの日本語になった。一方で、取引先への「すみません」を謝罪だととがめられ、以前見逃してもらった借りを返そうとすると「約束もしていない」と言われる。契約が優先で、義理人情は通じなかった。

働き方もきっちりしていて、会議が多く、5分の遅刻にも原因と責任を追及される。倉庫の片付けでさえ、工程表を作るまで着手させてもらえなかった。規模や資金で大手に勝てないなら頭を使え、が口癖で、著者は通信を断ち、会社負担で高級ホテルにこもって考えるよう命じられたそうです。

アイデアは頭の中の既存の材料の組み合わせで、足りないのは組み合わさるきっかけ、つまり非日常の環境だ、という見方です。ホテルじゃなくても、仕事を完全に断つ時間を持てば誰でも真似できる、とも。これは地味に、いちばん今日から使える話かもしれない。

疑問点も率直に書かれています。感謝はしているが、仲間として扱われず、また一緒に働きたいとは思わない。プロジェクトごとに利益で人選し、恩がある人でも切る。入社から約2年で商社は日本から撤退し、著者は異動を断って事業を引き継ぎ、独立します。

そこで足したのが、日本人の感性です。上下関係とチームの規律は、目的を全員に浸透させる。そして「共感する力」。飲食店向けの顧客データベースに誕生日のお祝いメールの機能を足す案は、「客の客を喜ばせても得がない」と上司に一蹴されたけど、著者は、最後に使う人の満足が売上と評判を左右すると考えた。合理性に共感を混ぜたものが、著者流の土台になっていきます。

第2章商品で差がつかないときの売り方

中古バイク店は年商5億円、スクーター部門は都内一の売上げになったと述べられます。立地の教えは「すごくいい場所」か「すごく悪い場所」のどちらか。悪い場所は家賃が安く、浮いた分を広告に回せる。八王子の辺鄙な店で「在庫200台」とうたい、当時は実数に届かなかったが、後に実現してマニアが集まる店になった、とあります。ただ、実数に届かない状態での誇張は、今の景品表示法の観点では避けるべきです。

好立地の例は富士そばで、目立つ場所への出店自体が宣伝になる。ただし強みは立地だけじゃなく、その場所の客層とニーズを押さえていることだ、と釘を刺します。

主力商品で差がつかないときの手が、目玉商品です。大手メーカーと組まない独立系の店は、仕入れも部品も不利。そこで目玉にしたのがヘルメット。国産は4〜5万円だけど、中国・タイ製を1,000円前後で仕入れて4,980円で売り、集客の起点にした。コピー車の輸入は禁止でも部品なら可能なので、アジアの部品を純正中古車の修理に使って「日本一安く買える店」を打ち出す。やがて4大メーカーから取引の打診が来たそうです。

広告代理業の核心は、歩合制のタレントです。人気タレントの起用料は1,000万円超で中小企業には手が届かない。一方で露出の減ったタレントは仕事がない。解決策は、報酬を商品の売上げに連動させること。企業はリスクが小さく、タレントは売れれば大きく稼げる。慣習の強い芸能事務所を「復活の機会」と粘り強く口説いて、1期目11億円、2期目19億円の売上げになったと述べます。

企業とタレント、両方の困りごとを一つの仕組みで同時に解いてる。こういう設計は、見ていて気持ちいい。

エンジンオイル添加剤では、アスリートから芸人まで11人を起用して、11種類のパッケージで売り場の棚を横一列に広く取った。売上げは倍以上になったそうです。大手代理店からの圧力には対抗せず、テレビCM枠を大手に任せ、企画・制作は自社が担う形で、大手を取引の流れに組み込んだ。これが「ポジション取り」です。

第2章美容・サッカー・塾で潜在層を見つける

小さな美容クリニックの話がうまい。大手が広告で上位の常連層を押さえる中、広告をやめて口コミの仕掛けに集中した。狙ったのは「興味はあるが怖い・恥ずかしい」中間層。まずモデルに無料施術を提供してSNSでの発信を頼み、次に友人の多い身近な情報通を探して9割引の招待を送る。メニューも手術じゃなく、点滴などの手軽な「10分間の美容点滴」を前に出した。

ヴァンフォーレ甲府は、山梨唯一のプロサッカークラブで、強豪でも資金豊富でもない。著者は、チームを強くすればスポンサーが集まる、という思い込みを否定して、ブランドの付加価値を上げればいいと説きます。スポンサーの武田食品がマスコット入りの牛乳を出すと、通常100円を120円にしてもファンが買う。スポンサーが儲かって、さらに支援する好循環です。

学習塾は、全国約100教室の塾の再建。客を「難関校志望」じゃなく、勉強は苦手だが少しでも上へ、費用は抑えたい、知名度のある塾なら安心、という親子に絞って、レベルに合わせた指導を前に出した。成績が上がった子が他の塾へ移る問題には、偏差値が出るゲーム感覚の無料アプリと、120分テストと成績上位者への商品券で対応。赤字の会社をほぼ無償で譲り受け、初年度純利益1,000万円超、最終的に大手へ譲渡したそうです。

失敗談もあります。2008年に3部リーグのサッカークラブを発足させ、1か月で110の協賛契約を得たけど、副社長の不祥事で経営から退き、一文無しになった。そこでメディアの注目を集める力を再認識して、マーケティングを主軸に据えた、と。

章の締めは「自分の売り」。著者の得意はゼロやマイナスをプラスにすることで、安定経営は不得手。だから再建後は上場企業に売る。旧約聖書の「牛とロバを一緒に耕させるな」を引いて、得意に特化しろ、と説きます。三つの事例、どれも「確実にいる客の中の、まだ動いていない層」を探してるのが共通点です。

第3章電力は「誰から買うか」で売る

2016年2月5日、自由化の約2か月前に、社員1人と2人でレジェンド電力を設立します。電力は送電網が共通で原価が同じ、品質差も出ないから、料金差がつかない。大手も他商品とのセット割が中心で、300社超が登録したのに、1年の切替率は約4%。消費者は月数十〜数百円のために面倒な手続きはしないし、新しい会社への不安も大きい。

著者の打ち手は、調査で、知り合いが仕組みを説明して損がなければ替えてもいい、という声が多いと掴んだことから始まります。既存のコンサル先の美容室チェーンなどを代理店にして、顧客に「切り替えたら炭酸シャンプー無料」などと勧めてもらい、手数料を払う。値下げせずに低圧の個人利用者を獲得し、営業・広告費が要らない分、高圧の法人向けは他社より安くできた。2017年1月、1期目が終わる前に売上げ総額50億円に達した、と述べます。

次の発想が「安くなくても乗り換える人は誰か」。甲府の牛乳を電力に持ってきて、スポーツチームを代理店にした。最初の相手は東京ヴェルディで、「ヴェルディ応援電力」を立ち上げる。料金は安くないけど、契約者に試合チケットやグッズが付き、チームは利益で選手を補強する。ファンにとっては、契約がそのまま応援になる。その後20チーム以上と契約したそうです。

数字の立て方も分かりやすい。総務省の2015年データでは3人家族の年間電気代は13万円台なので、10万契約で約130億円規模。発電所は持たず、1000人の客を抱える「場所」を100か所集めれば10万人になる。業界の素人だったから常識に縛られなかった、と著者は振り返ります。

ただし数字は2017年4月時点の自己申告で、予測値を含みます。俺は、この章は「電力の本」としてより、「誰が窓口なら人は動くか」の事例として読むのが正確だと思う。

第4章ラーメンは味より先に、客層を調べる

第4章はラーメンから。麺もスープも仕入れられて、味の細かな差は大半の客に分からない。だから味を極めるより、出店地の客層に合う味を調べるのが先。学生街はこってり大盛り、オフィス街はあっさり、家族向けの地域は安く品数多め。慶応大学の横で始まったラーメン二郎が当たったのは学生の好みに合ったから、という例です。候補地に一日立つ、長続きしている店を調べる、くらいでいい。孫子の「彼を知り己を知れば」も、客(彼)が先という順番で読め、と言います。

日本人は「何を売るか」から考えがちで、商品を決めた時点で可能性が狭まる、と著者。ダイヤモンドダイニングは場所ごとに業態を変え、出店前に周辺100店舗を見るそうです。

顧客目線の実例も具体的です。コピー機のリース営業は、現場の担当者に売っても決裁権がないので、先に決裁者を調べる。エステ店はOLを狙っても来店が18〜19時以降で空き枠が埋まらないので、昼は主婦層を狙う。価格の高い安いは客の心理が決める。ラーメンの比較相手は、ファミレスやデートのイタリアンかもしれない。

新聞勧誘の話は痛快です。初日は0件。そこで巨人戦のチケットを欲しい人を探し、契約者からファンを紹介してもらって、翌日に日当46万円。売る物は同じで、おまけを客が欲しい物に変えただけ。

最後は長期の視点。YouTubeの動画広告に、自動車メーカーが「公式ページに来ない」と不満を言った。でも目的は、接触回数で車の印象を残し、車検の頃に試乗を思い出させること。クリックじゃなく接触の頻度で評価しろ、と。ここは広告の仕事をしてる人ほど、耳が痛いはず。

第5章・おわりに困りごとを聞くところから始める

第5章は「学歴も資金も要らない」という主張です。金がないときに使えるのは、体・頭・人間関係。順番は、まず知恵、次に体、最後に人に頼む。始め方は、得意先に今の困りごとを聞くこと。1時間で10個ほど出る。そこに解決策を提案する。企業の問題は人・物・金でだいたい解決できる、とも言います。

俺は2021年の自己紹介の回で、発注する側が「どうなりたいのか」を考えていないし、請ける側も相手の立場や状況を理解しないまま話してるケースが多い、と書いた。困りごとを聞け、はその処方箋そのものだと思う。

自分の「できない」を直視して、できることで補う。新聞勧誘は野球のチケットで、電力は安くしなくても乗り換える客で。日本人は完璧主義で、できない点を重く見すぎる、と。やりたいことを公言する提案も具体的で、開業の1〜2年前から告知を続ける。講演で翌日動くのは50人中3人程度だけど、言うだけで集まる情報が変わる。

日本はガラパゴス化した、日本ブランドはもう通じない、といった見方も出てきますが、根拠の示されていない著者の見方です。高校中退で日本流に縛られなかったのが強みだった、とも。

おわりには、海外で感じる日本の課題は英語じゃなくマーケティングだ、とあります。著者は英語も中国語も話せないけど、客を先に見極めてから商談するので、通訳越しでも困らない。語学より先にマーケティングを、と締めます。企業名の挙げ方などに不正確な記述があるという指摘もあるので、事実の確認は別にやっておきたいところです。

LESSONS明日から使える教訓

  1. 作る前に、買う人の約束を取れ「この条件なら買う」という具体的な約束を、投資の前に取る。少数の好反応じゃなく、規模の出る買い手かどうかを確かめる。事業づくり的にいうと、作ってから売り先を探すのは順番が逆、ってことです。
  2. 差がつかないなら、「誰から買うか」で勝負する価格や品質で差がつかない商材は、取引先や顧問先、ファンを持つ団体など、信頼のある相手を窓口にする。応援電力が、そのまま教材です。値下げを考える前に、喜んで買う人を探したほうが早い。
  3. 商品を決める前に、その場所の客を見に行けラーメンもコピー機もエステも、先に客を調べる。法人営業なら、まず決裁者と予算を確認する。俺は、この「先に見に行く」がいちばん地味で、いちばん効くと思う。

CONCLUSION俺の結論

結論。何か売りたくなったら、まず「買う人はどこにいる?」と自分に聞け。答えられないうちは、作り込まない。

明日やるなら、得意先か社内の誰かに、今いちばん困ってることを聞いてみる。1時間で10個は出る、と著者は言う。その中に、次の商売の種が混ざってる。

いいモノを作れば売れる、は半分しか合ってない。売れるのは、欲しい人の前に置いたモノだけ。この本は、その当たり前を、実例でしつこく叩き込んでくれる一冊です。

NEWS関連ニュース

この本のテーマについて、最近話題になったニュースです。

エネハブ(経済産業省の発表を報道) ・

電力小売全面自由化から10年、新電力シェアは21.9%に、1年以上休止の小売電気事業者は登録取消も

2025年度の販売電力量に占める新電力のシェアは21.9%で、電圧別では低圧26.1%、高圧25.3%、特別高圧11.2%でした。小売電気事業者の登録数は2026年9月14日時点で820者ですが、約250者は供給実績が確認できていません。2026年7月に成立した改正電気事業法で、正当な理由なく1年以上事業を休止した小売電気事業者は、登録取消の対象に加わりました。

この本とのつながり:本書の第3章は、料金で差がつかない電力を、誰から買うかで売る事例です。参入が増えた電力小売の現状を示す数字は、差別化が難しい商材での販売の工夫を考えるときの背景になります。

FOR YOUこんな人におすすめ

合わないかもしれない人:理論的・体系的なマーケティングの教科書がほしい人。この本は、著者の体験談と実例でぐいぐい押していくタイプです。

FAQよくある質問

『ユダヤから学んだモノの売り方』は何が書いてある本ですか?

立川光昭さんが、ユダヤ系商社で学んだ売り方に日本人の共感を足して、実例中心に語るマーケティング本です。商品より先に、買う人がいるかを確かめる姿勢が軸になっています。

著者の定義する「売る」とは何ですか?

「買いたい人を見つけて売ること」です。最初に考えるのは商品の良さではなく、買う人がいるかどうかだとされています。

「足し算とかけ算」とは何ですか?

需要を確かめてから、既存の取引・物流・人手に新しい商材を乗せ、確定した客から広げていく考え方です。旧型の日本製バイクを木材と同じ船便で輸入した例が挙げられています。

ユダヤ流マーケティングで、最初にすることは何ですか?

買い手の確約を先に取ることです。少数の好反応ではなく、規模の出る買い手がいることを確かめてから、事業を始めます。

料金で差がつかない商材は、どう売ればいいですか?

本書は「誰から買うか」で勝負する例として電力を挙げています。顧問先を代理店にしたり、ファンを持つチーム名義の「応援電力」を売ったりする方法です。

「ポジション取り」とは何ですか?

大手と正面からぶつからず、大手が面倒がる実務を引き受けて、取引の流れに組み込まれる立ち位置を取ることです。広告代理業で、テレビCM枠を大手に任せた例が出てきます。

学歴や資金がなくても、始められますか?

本書は、モノを売るのに学歴は要らず、お金がなければ知恵、体、人の順に使えばよいと述べています。現場での顧客理解が武器になる、という立場です。

ユダヤ人や華僑に関する記述は、客観的な事実ですか?

いいえ。民族に関する記述は、すべて著者の体験に基づく主張で、客観的な根拠は本文に示されていません。気質の一般論としては読まないほうが安全です。

本書の数字は信頼できますか?

経歴や年商、売上の数字は著者の自己申告で、2017年4月時点の予測値も含みます。参考事例として読み、そのまま再現できる前提では読まないのが無難です。

この本は誰におすすめですか?

新規事業や新商材の売り先が見えていない人、営業やマーケティングの実例を知りたい人、学歴や資金がなくても始められる商売の考え方を探している人に向いています。体系的な教科書を求める人には向きません。

MONOGENIC伊丹谷のブログから

ご注意:民族に関する記述(ユダヤ人・華僑・日本人の気質など)はすべて著者の体験に基づく主張で、客観的な根拠は本文に示されていません。経歴や年商、売上の数字は著者の自己申告(2017年4月時点の予測値を含む)で、企業名の挙げ方に不正確な記述があるとの指摘もあります。2017年時点の内容です。

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