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社会

STEAMは文理の足し算じゃない。人間を真ん中に置く設計図だ。

世界を変えるSTEAM人材 シリコンバレー「デザイン思考」の核心木島 里江・ヤング 吉原 麻里子

世界を変えるSTEAM人材 シリコンバレー「デザイン思考」の核心 (朝日新書)

木島 里江・ヤング 吉原 麻里子 ・ Kindle版

社会・経済・科学イノベーションシリコンバレーデザイン思考教育
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ひとことで言うとスタンフォードで学位を持つ2人の著者が、シリコンバレーの人材と教育からSTEAMを解説する朝日新書。理系と文系の足し算ではなく、人間を中心に置く「新しいヒューマニズム」を、目的・マインドセット・デザイン思考の3層で描き、その陰まで書きます。

INTROどんな本か

さてさて、STEAMって言葉、聞いたことあります?

STEM(科学・技術・工学・数学)にArts(芸術・デザイン)を足したもの。定義はそれで合ってる。でもこの本は、そこで止まらない。理系と文系の足し算じゃない。人間を中心に置く「新しいヒューマニズム」だ、と言い切ります。

朝日新書、2019年1月(電子版の発行日は1月31日、底本は1月30日の第1刷)。執筆は2018年12月、スタンフォードで。著者は木島里江さんとヤング吉原麻里子さん。2人ともスタンフォードの博士で(ヤング吉原さんは政治学、木島さんは教育学)、SKY LABO(スカイラボ)を一緒に運営しています。

話は3層で降りていく。目的が「新しいヒューマニズム」、マインドセットが「イノベーター」、メソッドが「デザイン思考」。手順だけ真似して終わる、という失敗を避ける作りです。

俺は2021年の連載で、自分を「クリエイティブジェネラリスト」と名乗った。分野を横断してプロジェクトをまとめ、仮説から方法論を出す人、という意味で。同じ回で、日本ではクリエイティブが特殊技能のように扱われがちなのに、海外では生活を豊かにするものとして周りにある、その差に驚いた、とも書いた。この本のSTEAMは、その「周りにあるクリエイティブ」を、教育から設計し直す話に読めます。

デザイン思考はwhyから入る、という整理も刺さる。同じ連載の「ゼロイチ」の回で、空を飛びたいのは手段で、自由になりたいのが目的だ、とタケコプターの話を書いた。型より先に、何のために。この本も、何度もそこに戻ってくる。

教育の章は、俺が「教育」の回で書いた、失敗させる、とにかく失敗させる、という話に、実在の学校で答えてくれているようなものです。テストも成績表もない小学校。工房での活動が卒業単位の約6分の1を占める学校。

しかも光だけを描かない。第6章では、シリコンバレーの格差や住宅費の高騰、デザイン思考に残るエリート主義まで書いています。

新規事業や企画で、デザイン思考の使いどころに迷っている人。子どもの学びを考える親や教員。どちらにも効く一冊です。

デザイン思考は、付箋を貼る儀式じゃない。人を観察して、作って、また聞く。その姿勢の名前だと分かります。

CHAPTERS章ごとの中身

はじめにSTEAMは文理の足し算じゃない

STEAMは、理系4分野(科学・技術・工学・数学)にアートを加えた造語で、土台は2000年代初めのSTEMです。産業界には兆しがあった。2010年からの5年で、グーグルやフェイスブック、アドビなどが、デザイナー創業の新興企業を計27社買収している。コンサル・会計大手もデザイン会社を買収し、MBAに加えてMFA(美術学修士)が重宝される。機能と効率を優先する発想が行き詰まった、という背景です。

著者はまず、「万能人材論か」という反発を想定して否定します。Aは教養や人文まで含み、5科目を完璧にすることが目的ではない。分野融合は手段で、核心は人間を大切にする考え方、つまり21世紀の新しいヒューマニズム。目標は人を幸福にすることだ、と。

分野融合は手段で、目的は人を幸福にすること。この順番を逆にしないのが、この本の背骨だと思う。

第1章シリコンバレーの数字と3人のSTEAM人材

第1章は、Society 5.0(仮想と現実を融合し、経済発展と社会課題解決を両立する人間中心の社会)の話から入る。AIが定型的な知的業務を代替し、2018年10月末には、AIの描いた肖像画がクリスティーズで初めて競売にかけられた。日本は「詰め込みかゆとりか」「文系か理系か」の二項対立から抜け出せていない、という指摘もあります。

シリコンバレーの数字は具体的。2017年のベンチャー投資は249億ドルで世界の約16%。同年は4人に1人が科学技術の専門人材で、高スキル職の平均年収は米国平均の約2倍、IT産業は3倍近い。強さの源は「エコシステム」で、大学、企業群、投資家、知財専門家、移民の開放性、アジアへの玄関口が有機的に絡みます。

登場するのは3人。ジョン・マエダは、シアトルの豆腐屋の家に生まれ、MITで工学、のちに筑波大学大学院でアートを学び、2008年にRISD学長。2013年に「STEMからSTEAMへ」を掲げ、超党派の議員連盟を実現させた。デザインは解決策を、アートは「なぜ?」という問いをもたらす、という整理です。

グァ・ワンは、スタンフォード大教授で、音楽言語ChucKの開発者。PCと球形スピーカーの「ラップトップ・オーケストラ」を創設し、2008年にスミュールを共同創業して、iPhoneで吹くオカリナアプリ「Ocarina」がヒットした。人気の理由は社会性で、世界の演奏者が地球儀上の光として見え、見知らぬ人への想像が湧く。

ヨーキー・マツオカは、日本生まれで、プロテニスを目指して16歳で渡米し、怪我で断念して工学へ。「ニューロ・ロボティクス」を開拓し、2007年に38歳でマッカーサー・フェローに選ばれた。気づきは、皆が万能ロボットを望むわけではなく、一人ひとりのニーズに応えてこそ「スマート」だということ。

3人に共通するのは、答えのない問いを「なぜ」と追い続ける姿勢。肩書き一つでは説明しきれない人たちばかりで、俺が肩書きは意味をなさなくなってきてる、と書いたのと同じ景色を、本物の人物で見せられている感じがします。

第2章STEMの広がりと、新しいヒューマニズム

第2章は、学力調査の話から。PISA(OECD、15歳、3年ごと、2000年開始)は応用力を、TIMSS(IEA、小4と中2、4年ごと)は教科内容の定着を測る。比較が可能になって、各国でSTEM教育が国家戦略になりました。

米国は発明を重んじてきた国なのに、PISAで低迷する。2000年は科学14位・数学18位だったのが、2006年には21位・24位。2005年の全米アカデミーズの警告から、2007年のアメリカ競争力法へ。オバマ政権も2013年にSTEM教育委員会を置いたが、成績は下降した、とあります。2013年2月には、米議会に超党派のSTEAMコーカスが生まれた。

STEAMの目的が人間を重視することだという背景も、ここで語られます。科学技術が人間の営みから分離した歴史(産業革命の粗悪な大量生産、兵器と大戦)があり、AIが絵を描き言語を扱う時代に「人間性とは何か」が問い直されている。STEMはSociety 4.0、STEAMはSociety 5.0に対応する、という整理です。

人物では、教育の目的は知識より「人間を知ること」だという教育者、キム・サックスが紹介される。ユニクロのデザイナー、胡藝雲さんの「売れない服は地球のゴミ」という考えも出てきます。IDEOは、経済性、技術的実現性、人間にとっての有用性の均衡を重んじ、最後は「why」を問う、と。

作ったものの行き先まで、作る側が引き受ける。ここでいうヒューマニズムは、優しい言葉の話じゃなく、責任の範囲の話だと思う。

第3章型にはまらず、まずやって、失敗して進む

第3章の主張は、イノベーションは天才の専売ではなく、教育で誰もが担える時代になった、ということ。例はAirbnbです。2007年、RISD卒のゲビアとチェスキーが家賃高騰に困り、デザインイベントで満室のサンフランシスコで、エアベッドの宿を始めたのが起点。15人の投資家に断られ、2008年の民主党大会でも不振で、候補者パッケージのシリアルを売って約3万ドルで食いつないだ。2009年にYコンビネーターが出資します。

勝因は、他人を泊める不安を、設計で取り除いたこと。適度な情報開示と第三者評価、双方が書くまで公開しない相互レビュー。のちに城や島、イグルーなどの宿、地域文化の体験まで「経験を貸す」事業へ広がっていきます。

3つの構えは、①型にはまらない、②ひとまずやってみる、③失敗して前進する。①の鍵は分野の越境と回遊で、②は不完全さを許す文化(日本の石橋をたたく文化と対照)。③では、VCはチームの失敗経験を重視し、マエダもRISD学長時代に不信任投票を受けた、とあります。若者の一発成功像に反して、MITの調査では創業者の平均は42歳、高成長企業は45歳でした。

しかも、これは学べる能力だという。ドゥエックの固定型/成長型マインドセットでは、「頭がいい」より「頑張った」と褒める。スタンフォードのバイオデザイン(2001年)では、医・工・ビジネスの専門家4人のチームが病院で観察・聞き取りをして、ニーズを絞ってから解決策と事業計画に進む。各国に広がり、日本も2015年にジャパン・バイオデザインが始まりました。

創業者の平均が42歳。若者の一発成功、というイメージはだいぶ盛られてるってことです。40代としては、ちょっと救われる数字。笑

第4章デザイン思考は直感で発見する5つの型

デザイン思考は、論理的・批判的思考とは別物で、直感で「発見」する道具だと位置づけられます。whyから入り、what・howを探る「ものづくり」の思考で、営業や管理職にも必要。手順は空手の型にすぎず、型だけでは成果が出ない、という比喩が出てくる。

フェーズは5つ。①リサーチは、ユーザーの生活・感情・人間関係といった文脈を集める段階。インタビューは質問票の消化でなく、表情や態度も見ながら「なぜ」を掘る。観察は介入せず、自然な行動を見る。②分析の代表ツールがエンパシー・マップで、発言・行動、見ているもの、聞こえるものには事実だけを書き、感情は推測欄に分けます。

③シンセサイズ(統合)は最難関で、着眼点(POV)を定め、「How Might We」の問いにする。手がかりは、本人が無意識に繰り返す言葉や、データ中の矛盾。④ビルドは、模型や絵、漫画などで試作品を手早く簡素に作ること。試作は叩き台なので、愛着を持つと発想が止まる。⑤テストは、使い方を説明せずに渡して、手の取り方や表情まで観察する。中学生が高齢者向けイヤフォンを試作したら、当人に「使わない」と言われ、全面的に作り直した例があります。

マシュマロ・チャレンジ(パスタとひもで塔を作る)では、分析に時間をかけるMBA組が最後に崩れ、何度も試す幼稚園児が成功した、という話も出る。5段階は行き来し、拡散と収束を波のように繰り返して「アハ体験」に至る。直線的な分析とは別物です。

考えすぎて作らない大人が、手を動かす子どもに負ける。耳が痛いけど、ここがデザイン思考の一番の核心やと思う。

第4章源流はバウハウス、鍵はインクルージョン

デザイン思考の源流として、バウハウスが置かれます。1919年にワイマールに国立校として設立され、芸術と工学を融合し、芸術・生活・産業の統合を掲げた総合教育で、STEAMの先駆け。背景は、産業革命以降の合理主義偏重、粗悪な大量生産、大戦の惨禍への反省です。国籍・性別を問わない多様性があり、カンディンスキーら一流の教員がいた。

1933年にナチスにより閉校。教員が米国へ渡り、モホリ=ナジのニュー・バウハウス(現イリノイ工科大)、ハーバードのグロピウスなどを経て、戦後の「人間中心のデザイン」からd.schoolやIDEOへ継承された、とたどります。

受け継がれた鍵は、多様性と受容。同質の秀才より異質な人材のチームが成果を出す、という仮説を、日本の電機メーカーの開発チーム研究が定量的に裏付けた。スタンフォードのバイオデザインも、研究者・医師・管理役(MBA)・作り手の4タイプでチームを組みます。デザインの未来に不可欠なのはインクルージョン、と章は結ばれる。

似た人だけのチームは、話が早い。でも、見えるものも同じになる。異質な人を混ぜるのは、きれいごとじゃなく発想の装置なんですよね。

第5章成績表のない小学校と、企業が建てた高校

第5章は、戦後日本の「系統学習型」に対して、前例のない問題を解く力が要る、と始まります。NEAの「4C」は、批判的思考、協働、コミュニケーション、創造性。ダーリン-ハモンドの3つの学びは、プロジェクト型、プロブレム型(1980年代にハーバード医学部が導入し臨床力が向上)、デザイン型(形にして反応を得る)で、いずれも探求型です。

オローニ小学校(パロアルト)は、公立13校中2校の抽選制校の一つで、1976年からオープン教育を行う。2学年混合クラス、名前で呼び合い、ベルなし。テストも成績表もなく、生徒が自己評価して面談を仕切り、担任は年度末に長文の成長記録を書きます。

ヌエバ・スクールは1967年設立の私立で、ギフテッド向けに14年一貫でデザイン思考を導入している。約900人、米教育省の優秀校に3回選出。工房「I-Lab」は2005年にキム・サックス主導で作られ、小5が1年生に聞き取りして遊び場を設計する例があります。

公立のチャータースクールd.techは、2014年に139人で開校。オラクルが4300万ドルで2017年に本社敷地へ校舎を建てて貸与し、社員がメンターになる。工房での活動が卒業単位の約6分の1。1企業の関与に疑問の声もあるが、著者は官民連携の試作品と評価します。スタンフォード教育学大学院の講義では、相手の中学校は隣町のイーストパロアルトで、パロアルトは卒業生の約8割が大学進学、隣町は高校生の約6割が中退、という落差も示される。

失敗を前提に環境を作れ、と俺は2021年に書いた。ここには、それを本当に制度にしている学校が並んでいます。

第6章・おわりにシリコンバレーの成り立ちとその陰

第6章は、シリコンバレーの成り立ちをたどる。もとは果樹園地帯で、中核はスタンフォード大学。1939年、工学部長ターマンの後押しでヒューレットとパッカードがHPを創業した。ターマンは冷戦期の連邦研究費を取り込み、1951年に大学用地へ工業団地を開設。ショックレーの研究所から8人が独立してフェアチャイルドを作り、そこからインテルなどが分派します。

ジョブズの項では、PARCの試作機「アルト」を1979年末に見学して製品化できたのは、人間への関心とデザイナー的感性があったから、とされる。カリグラフィー聴講がマックのフォントになった逸話も出てきます。技術はリベラルアーツと交わって初めて人を動かす、という趣旨。ジョブズ好きとしては、神格化じゃなく「なぜそれができたのか」で語ってくれるのがうれしい。

ボストンのルート128との比較は、サクセニアン『現代の二都物語』(1994年)が下敷き。1980年代に両地域とも危機に陥ったが、ボストンは衰え、シリコンバレーは復活した。差は社会構造で、少数企業が抱え込む中央集権型と、非公式なつながりで競争と協調を繰り返す分散型。人口の3人に1人、技術人材の71%が外国生まれ(2016年)です。

陰も書かれる。2010〜16年に雇用は3割増、住宅は8%増。2017年の平均住宅価格は100万ドルで、ボストンやNYの約2.5倍、家賃は月3090ドル、平均通勤は72分。イーストパロアルトは教員不足で、IT企業の社員流入で住民が押し出される。

おわりには、2人が2008年秋にスタンフォードで出会ったこと、スカイラボを2016年に設立したこと、日本は工学の女子比率が14.5%で米国より低いことが書かれます。本当の課題は競争に勝つことではなく、世界を誰にとっても「優しい場所」にできるか。成功の地図に、取り残された人の場所まで描き込む。そこまでやって初めて、新しいヒューマニズムと呼べるんだと思う。

LESSONS明日から使える教訓

  1. 手法の前に、誰の何のためかを決めろデザイン思考は、型だけ真似ても機能しない。企画は、当事者の現場で観察してから作る。クリエイティブ的にいうと、先に描くべきは画面じゃなく、使う人の一日ってことです。
  2. 粗い試作を早く出して、辛口を歓迎しろ試作は叩き台なので、愛着を持つと発想が止まる。使い方を説明せずに渡して、表情まで観察する。正直、これがいちばん難しいんですよね。
  3. 違う専門の人を、わざと混ぜろ同質の秀才より、異質な人材のチームが成果を出す、という研究が紹介されている。研修も、型と目的をセットでやる。俺的には、ここが本書でいちばん実務に効くところです。

CONCLUSION俺の結論

結論。デザイン思考の本を、もう一冊読む前に、現場に行け。

明日やることは一つでいい。自分の企画を使う人を一人決めて、その人の一日を観察するか、話を聞く。質問票を消化するんじゃなく、表情と「なぜ」を拾う。そこから粗い試作を作って、説明せずに渡してみる。

文系か理系か、で迷う時間はもったいない。人間を真ん中に置いたら、分野の境目は勝手に溶けていく。この本は、その溶かし方を、シリコンバレーの現場から見せてくれる一冊です。

NEWS関連ニュース

この本のテーマについて、最近話題になったニュースです。

科学技術振興機構(JST) ・

「女子中高生の理系進路選択支援プログラム」2026年度採択機関の決定について

JSTが、女子中高生の理系進路選択を支援するプログラムの2026年度採択機関を決めたと発表しました。募集期間は2026年1月21日から2月18日で、応募は24件、採択は4件。2026年度の実施拠点は全部で15になります。支援は1件あたり上限600万円で、最長3年間です。

この本とのつながり:本書の終盤は、日本の工学の女子比率が14.5%と低いことを、自己効力感の欠如と偏見のせいだと述べ、女子中高生向けの探求型ワークショップを紹介する。国の機関が支援枠を設けていることは、同じ課題に取り組む動きの一つだ。

FOR YOUこんな人におすすめ

合わないかもしれない人:デザイン思考のワークショップ手順書を探している人。この本は、考え方と背景が中心です。

FAQよくある質問

『世界を変えるSTEAM人材』は何が書いてある本ですか?

スタンフォードで学位を持つ2人の著者が、シリコンバレーの人材と教育からSTEAMを説明する朝日新書です。目的、マインドセット、デザイン思考の3層で、その光と影を描いています。

STEAMとは何ですか?

STEM(科学・技術・工学・数学)にArts(芸術・デザイン)を加えたものです。本書の主張は、理系と文系の足し算ではなく、人間を中心に置く「新しいヒューマニズム」だという点にあります。

デザイン思考の5つのフェーズとは?

リサーチ、分析、シンセサイズ(統合)、ビルド、テストです。直線ではなく行き来しながら、拡散と収束を繰り返します。最難関は、着眼点を定めて「How Might We」の問いにするシンセサイズだとされています。

エンパシー・マップとは何ですか?

分析の段階で使う道具です。発言・行動、見ているもの、聞こえるものには事実だけを書き、感情は推測欄に分けて、事実と解釈を混ぜないようにします。

Airbnbの事例から何が学べますか?

2007年、家賃高騰に困った2人がエアベッドの宿を始め、投資家15人に断られ、シリアルを売って約3万ドルで食いつないだ話です。「ひとまずやってみる」という構えの例として紹介されています。

デザイン思考の源流はどこですか?

1919年にワイマールで設立されたバウハウスです。芸術と工学を融合し、国籍や性別を問わない多様性を掲げました。教員が米国へ渡り、d.schoolやIDEOに継承された、という流れです。

シリコンバレーの教育事例にはどんなものがありますか?

テストも成績表もないオローニ小学校、デザイン思考を導入したヌエバ・スクール、オラクルが校舎を建てた公立チャータースクールd.tech、スタンフォード教育学大学院の講義などが紹介されています。

シリコンバレーの問題点は書かれていますか?

はい。雇用が3割増える間に住宅は8%増にとどまり、2017年の平均住宅価格は100万ドル、家賃は月3090ドルでした。豊かな市と隣の市の学校格差や、デザイン思考のエリート主義にも触れています。

この本の批判や注意点はありますか?

2018年末時点の情報をもとにした本で、数字や事例は当時のものです。デザイン思考のワークショップ手順書ではなく、考え方と背景が中心なので、手順を求める人には向きません。

著者はどんな人ですか?

木島里江さんとヤング吉原麻里子さんで、2人ともスタンフォードの博士です(ヤング吉原さんは政治学、木島さんは教育学)。SKY LABO(スカイラボ)を運営しています。

MONOGENIC伊丹谷のブログから

ご注意:2018年末時点の情報をもとにした本です。数字や事例は、当時のものとして読んでください。一部の数字は確認できていません。

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本文は書き写さず、自分の言葉で紹介しています。内容に誤りがあれば、本でご確認ください。 当ページのリンクはAmazonアソシエイト(広告)です。詳しくは広告について。

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