紙をスキャンしても変わらない。入れ替えるのは、行政のOSだ。
INTROどんな本か
ということで、行政の本です。いや、身構えんといてください。笑
正式な書名は『次世代ガバメント 小さくて大きい政府のつくり方〈特装版〉』。黒鳥社から2021年5月25日に第1版第1刷が出ていて、企画・編集・執筆は編集者の若林恵さん。元になっているのは、経産省 情報プロジェクト室の「21世紀の『公共』の設計図」(2019年8月)です。
芯にあるのは、行政をOSにたとえる見方。暮らしもビジネスもデジタルで変わったのに、行政のOSだけが古いまま。しかもその原型は、軍隊とドイツの郵便から生まれた近代官僚制だ、と言う。
問題設定はシンプルです。税を集めて画一的なサービスを配る仕組みは、産業社会では効率的だった。でもニーズが多様化すると、予算に限りがある以上、どこかを切り捨てるしかない。かといって民営化すれば、儲かるものだけが残る。大きい政府も小さい政府も、どっちも行き詰まっている。
目指すのは、誰も排除されず、サービスは最大、行政は最小の「小さくて大きい」政府。個別対応を安く大量にこなすのは、デジタルの得意分野だ、と。
俺が2021年に「オンラインのあり方」で書いたのは、馬に車輪をつけても車にはならない、移動の先で何をしたいかを掘れ、という話だった。この本の行政DX論は、それを国の規模でやっている。紙の帳票をスキャンして画像認識で読むのは、馬に車輪をつけるほうです。
もう一つ面白いのが、エストニアの前提。人は腐敗する、だから人が介在できない自動化を選んだ。俺が「人間消耗の三重構造フレームワーク」で書いた、人は成熟しているという前提で社会を設計するから人が壊れる、という話と、向きは違うけど同じ場所を見ていると思う。人間の弱さを、欠陥じゃなく前提として設計に織り込む。
構成は、「公共」の現在、スチームパンクガバメント、仮想雑談とコラム32本、5人との対話、ブックガイド85冊、編集後記。仮想雑談は編者が書いた架空の対話で、実在の話者のインタビューではありません。
行政DXや官民連携に関わる人、エストニアやインドの事例を日本の地方の課題と並べて考えたい人には効く。制度の手続きや最新の政策動向を知りたい人には向かない。2021年5月刊の、提言と対話の本です。
DXのノウハウ本じゃない。誰が何を引き受けるのか、公共を組み直すための設計図です。
CHAPTERS章ごとの中身
公共の現在画一配給も民営化も行き詰まる理由
最初の9つの短い見開きが、問題設定です。公共は本来「みんなのもの」で、昔は家族や共同体が守っていた。近代化で、それを国家と行政が引き受けた。ここから話が始まる。
産業社会では、税を集めて画一的なサービスを配る仕組みがいちばん効率的だった。ところが豊かになってニーズが多様化すると、予算に限りがある以上、どこかを切り捨てる矛盾が出てくる。その解として出てきたのが民営化、つまり市場まかせ。でも儲かるものだけが残って、格差が生まれる。大きい政府も小さい政府も、一長一短です。
そこで本書が掲げるのが、最小コストで最大のニーズに応える政府。個別対応を安く大量に行うのはデジタル技術の得意分野なので、これまでの二つの方式ができなかったことをつなげられるかもしれない、という見立てです。
大きいか小さいか、の二択で揉めている時点で、問いの立て方が古い。この本の最初の一撃は、そこにあると思う。
論考官僚制の原型は軍隊と郵便、答えはエストニア
若林さんの論考の小見出しは、「郵便事業からはじまった」「悲しき歯車たち」「人間はバグでしかない」「行政府が機能しなくなる時代の行政府」。小見出しだけで、もうだいぶ攻めている。
下敷きは、人類学者デヴィッド・グレーバーの『官僚制のユートピア』。近代官僚制の原型を、軍隊とドイツの郵便に見る。レーニンは郵便を手本に経済全体を組織しようとし、マーク・トウェインもベルリンの郵便を称賛し、米国では公務員の大半が郵便局員だった時期もある、という具合です。
公務員は歯車として無個性を求められる。機械的で中立な官僚機構は、指示が狂えばそのまま実行してしまう。ここでアイヒマンの例が引かれる。行政のOSは、工業機械のイメージのままだ、と。
対照的に出てくるのがエストニア。人は腐敗する、という前提に立って、X-Roadで行政を自動化し、徴税を全自動化した。GDPR、SNS企業の権力、小説『ザ・サークル』にも触れて、SNSの本人IDで投票・納税・届出まで済む世界は、各国政府が目指す像そのものだと指摘する。その横に、過疎集落に投票箱を車で運ぶ日本の例を並べる。この対比は、正直かなり効く。
結論は、行政DXとは公共の役割を市民やコミュニティへ返していくことで、行政が機能不全でも暮らしが回る道筋をつくることだ、というもの。役所を便利にする話じゃない。役所がこけても回る社会をつくる話なんです。
仮想雑談1行政OSの古さと、デジタルの公道
本書の中心は、「次世代ガバメントのつくり方」と題した仮想雑談(本書25頁〜)。編者が書いた架空の聞き手と語り手の対話で、実在の話者のインタビューではありません。
暮らしやビジネスはデジタルで変わったのに、行政というOSは古いまま。キャッシュレス化しても、税の支払いが現金前提なら意味がない。日本の地方の過疎(バス1便あたりの高コスト、郵便局や病院の撤退)は、インド農村の課題と構造が似ているから、解決策を共有できる、とも言う。この補助線の引き方がうまい。
小さい政府と市場化の限界の例も具体的です。JR民営化の明暗、英国の音楽教育予算の削減、自治体の地方交付税依存、職員半減で現場がブラック化した話。給食や入試英語の民間委託をめぐる「身の丈」発言を例に、供給側の都合で画一サービスを押しつける発想を批判する。海外では、結婚・出産・転居・介護といったライフイベントを軸にサービスを設計している、という対比です。
ゴールは小さい政府そのものではなく、誰も排除されず、望む人生を送れる社会(インクルージョン)。サービスは最大、行政は最小。ここが本全体の背骨になる。
もう一つの柱が、デジタルの公道。道路や水道に続いて、光ファイバー、決済、デジタル本人確認、データ規格を国が整えるべきだ、と。いまのネットは私道ばかりで、通るたびに料金やデータを取られる、というたとえはわかりやすい。日本はメールアドレスが事実上のIDで、公的な本人証明が弱い(旅券は住所なし、保険証は写真なし)。エストニアのICカード方式と比べて、マイナンバーは説明不足のまま進んだ、と評価しています。
仮想雑談2インドの国民IDと、APIという公共財
インドのAadhaarは、2009年に着手して、約13億人に番号と生体認証(顔・指紋・虹彩)を付与した仕組み。口座のない貧困層向けの補助金が途中で消えていたインドは、国民IDと誰でも持てる口座を先に整えた。基盤さえできれば運用は効率化して、高齢者・障害者・フリーランスなどの小さな困りごとも拾える。包摂の話です。
次が社会のペーパーレス化。政府が印鑑を配るんじゃなく、電子署名の規格をAPIとして公開して、企業や個人が自分で実装する。これをデジタル公共財と呼び、行政→企業→市民(GtoBtoC)の構造を評価する。フィンランドは銀行連合が電子領収書・請求書を先に作り、政府があとから乗った。一方、日本の銀行は手書き帳票をスキャンして画像認識で読むなど、手間を増やすデジタル化をしている、と手厳しい。
馬に車輪をつける、というのはまさにこれ。紙をそのまま画面に移しても、仕組みの中身は変わっていない。何のための仕組みかから掘り直さないと、手段が目的になる。
縦割りの樹形組織では、情報も資金も縦にしか流れない。病院・学校・公共ホールを全国横断のネットワーク(プラットフォーム)と見直せば新しい使い道が生まれる、として、MaaS・BaaSになぞらえた「GaaS」を提案する。
行政はすでに市民というネットワークを持っている、という指摘も大事です。デンマークでは、近所の若者を講師にして低所得地域の高齢者にスマホを教え、デジタルデバイドの解消と治安の改善につながったとされる。行政はゴールとKPIと型を作り、ラストワンマイルは現場が調整する。効率化や自己責任論とは別物だ、と念を押す。給食のたとえも面白い。国の一律配給(ヒエラルキー)、市場調達(マーケット)、学校に台所と食材を渡して皆で作る(コミュニティ)。要は配合の適正さだ、と。
仮想雑談3輸入置換、災害時の自治、データは誰のものか
公共サービスは税金だけでは支えきれず、クラウドファンディング型の共感経済に期待がかかる。ふるさと納税は消費経済の作りだ、という冷静な指摘も入る。地域振興の軸に据えるのは、域外から買っていたものを域内で置き換える「輸入置換」。麦茶をペットボトルで買うようになった「手間の市場化」や、エネルギーの地産地消が例です。スコットランドの蒸溜所が、みんなエジンバラの工場から買っていた瓶を地元へ移した話も出てくる。
災害時は、配給モデルが遅い。イタリアの避難所は、ボランティア組織が設備ごと担い、公務員は声を聞いて調整する役だとされる。日本は非営利セクターが弱い。町火消の「め組」を引いて、丸投げではない公民連携を求めます。
デジタル空間の公共性にも踏み込む。SNSのつながりは実は閉じた圏域で、会員制クラブに近い。だから自治体SNSや町内連絡に向く。人口2万人の町の青年会は担い手減の悪循環にあり、回覧板のSNS化のような小さな接点から、投票・納税・転居手続きへつなげられる、と提案する。
一方で、GAFAのデータ独占、ケンブリッジ・アナリティカ、GDPR、スノーデン事件、中国の信用スコアや新疆の監視を挙げて、データは誰のものかが核心だと論じる。EUのDECODEのような議論が日本には乏しい、という指摘もある。便利さの話と監視の話を、同じテーブルに載せているのが誠実です。
仮想雑談4基盤を先に敷き、成果は変化で測る
変革の手順では、神の視点の全体計画は機能しない、とする。エストニアはソ連崩壊でゼロから組めたので、X-Roadと国民IDを先に整備し、1996年の基盤から、税・駐車・学校・警察・医療へ段階的に広げた。土地売買と結婚・離婚だけは、人生の大事として対面に残したそうです。インドでは、ニレカニが大臣級の権限を条件に引き受けた。
基幹システムでは、ジョージアがエストニアの助言で連携基盤を先に敷き、各省のDBをつないだ。ベンダーに丸投げして10〜20年先まで固める発注は、もう合わない。担い手は、エストニアの外郭団体RIA、インドのボランティア団体iSPIRT(約100人、政府資金なし)、電子領収書を発案したフィンランドの銀行業界。中立的な第三者によるPPP型です。
議会や政党の限界も語られる。学校体育館に冷房を、のような小さな困りごとは、選挙や代議制では拾えない。課題が多様化・細分化して、イデオロギーで優先順位を付ける仕組みが効かなくなった、と。冷房ならクラウドファンディングと税控除で足りる。ただ、予算を取るには実績が要るという鶏と卵の問題があるので、行政に近いけど独立して勝手にやっている組織が要る。デンマークデザインセンターや、徳島県神山町(NPOグリーンバレーと神山つなぐ公社)が例に挙がる。
俺は2021年の政治の回で、答えはあっても正解はない、一緒に考えることが欠けている、と書いた。この章は、その一緒に考える場所を、行政のすぐ外に設計しようとしているように見える。
ロジックモデル(英国公共部門)は、インプット→活動→アウトプット→アウトカムの順で考える道具。橋やアプリなどの成果物を目的にすると、「できた、おしまい」で評価できない。変化を指標にして初めて、有効性を測って直せる。配ること自体は目的じゃない。
人は腐敗する、という節では、エストニアがソ連官僚制への不信から、人が介在できない自動化を好機にしたと説明される。日本のある自治体の実験では業務の9割超が自動化可能とされ、浮いた人員は課題発見やコミュニティマネージャー的な仕事へ回す。ただし、再教育と学び続ける環境がないと自己責任論に堕ちる、と釘を刺している。
コラム官僚制の特徴とパブリックバリュー
仮想雑談の合間には、編集部のコラムが挟まる。1本目は、デンマーク・デザインセンターCEOのクリスチャン・ベイソンによる、行政イノベーションが必要な7つの理由(生産性、市民の期待、グローバル化、メディア、人口構成、ショック、気候変動とSDGs)。
ウェーバーの官僚制は6つの特徴と4つの価値で整理され、ベイソンは、効率性や予測可能性などを、適応性・柔軟性・個別供給へ置き換えるべきだとする。行政管理は、伝統的行政管理(TPA)、新しい公共経営(NPM)、ネットワークガバナンス(NG)の3段階で、実際は混在している。マーク・ムーア(1995年)とバリー・ボーズマン(1997年)のパブリックバリューは、行政の評価軸を、効率から、価値をどれだけ高めたかへ移す考え方。BBCは公共価値を5要素で定義し、3観点で測るとされる。
インディアスタックは4層構造で、Aadhaar、e-KYC・eSign・DigiLocker、UPI、同意。エストニアの電子行政で実現していることの整理もあり、英国のビッグ・ソサエティはキャメロン政権の歳出削減の口実と不評だった、とも書かれる。32本はどこから読んでもいい。辞書みたいに、気になったところだけ拾えば十分です。
対話デンマーク、インド、フィンランドの5人
最後は5人との対話。聞き手は若林恵さんです。
クリスチャン・ベイソン(デンマークデザインセンターCEO、元MindLab所長)は、軍隊型官僚制の功績は認めつつ、ネットワーク化して、共感を軸にした人間中心へ、と語る。デンマークでは毎年予算2%削減が法定され、機械的作業は自動化するという。造船業が消えたときは、設備と人材を風力発電産業へ移し、労組と再教育をして、失業増なし。移行の舵取りを怠るとポピュリズムを招く、という話です。
サンジャイ・アナンダラム(iSPIRTのグローバル・アンバサダー)は、インディアスタックを、2009年のAadhaarから、本人不在の認証、ペーパーレス、キャッシュレス(UPI)、同意の4層へと説明する。全体の設計者はおらず、2014〜15年に概念化。13億人・多言語・格差の包摂が動機。データ統治は個人・法人・マシンの3領域で、個人は本人同意が原則。2018年の最高裁は、行政利用は合憲、民間への提出強制は不可としたそうです。
斉藤賢爾さんは、日本企業のデータ活用は自社の儲け止まりで、共有こそ新しい経済だと言う。山本龍彦さん(憲法学)は、データの公共利用と監視社会は表裏だとして、個人界(本人同意)と集合界(匿名加工)を分けて原則を変える、と説く。
ボー・ハラルド(MyData.orgの創業メンバー)は、70年代末のフィンランド初の電子バンキングから、電子請求書、電子領収書へ。1999年からのライフイベント構想では、転職・結婚・起業などの手続きを、本人委任を受けたデータ事業者が書類を集めて自動記入する。義務化には賛成だが、中小企業向けの安価な標準と猶予期間が先だ、という実務的な注文も付く。
巻末のブックガイドは85冊・5分類。編集後記では、体系化せずネットワーク状に編むことと、素人性(アマチュアリズム)の擁護が語られる。専門家に丸投げするな、という本を、素人性の擁護で締める。俺はこの終わり方がいちばん好きです。
LESSONS明日から使える教訓
- サービスは、利用者の人生の節目から設計しろ結婚・転職・起業など、利用者のライフイベントを起点にする。「○○ファースト」を掲げても、評価指標が提供量のままなら中身は変わらない。主語が提供する側に戻っていないか、ここは何度でも点検したい。
- 計画は、誰の何が変わるかから書け事業や補助金の計画は、ロジックモデルで変化(アウトカム)から書く。成果物ができたら終わり、にしない。クリエイティブ的にいうと、納品物じゃなく、納品したあとに何が変わったかで仕事を測れってことです。
- 全体計画を待つな、基盤を先に敷け紙をスキャンするだけの電子化は、手間を増やす。帳票の規格から変え、ID・認証・共通データを先に作って、機能はあとから接ぎ木していく。俺は、ここが本書の本体だと思う。
CONCLUSION俺の結論
結論。DXって言葉が出てきたら、まず紙をスキャンして満足していないかを疑え。馬に車輪をつけても、車にはならない。速くなった気がするだけだ。
次に、その仕組みで誰の何が変わるのかを、一行で書いてみる。書けなかったら、それは手段が目的になっているサインです。
行政の話に見えて、会社でも学校でも同じことが言える。基盤を先に敷いて、現場に返す。全部を真ん中で抱えない仕組みをつくる。役所がこけても暮らしが回る、というのはそういうことです。この本は、その設計の練習帳になる。
NEWS関連ニュース
この本のテーマについて、最近話題になったニュースです。
システム標準化56%間に合わず 全国1015自治体で移行に遅れ
デジタル庁が6月30日に発表した、自治体の基幹業務システム標準化の進み具合に関する記事です。全自治体の56.8%にあたる1015自治体が、政府の当初目標だった2025年度末の移行期限に間に合いませんでした。遅れの要因は、システム改修を担うエンジニアの全国的な不足です。政府は2030年度末までに全自治体の移行が完了するよう、支援を続ける方針です。
この本とのつながり:本書は、ベンダー丸投げの大きな発注より、基盤を先に整えて段階的に広げる進め方を説いています。標準化が大きな期限に間に合わなかった現状は、その問いを現実の数字で考える材料になります。
FOR YOUこんな人におすすめ
- 行政DXやGovTechに関わる仕事で、考え方の骨格をつかみたい人
- 官民連携や公共案件に、事業の機会を探している人
- エストニアやインドの事例を、日本の地方の課題と並べて考えたい人
合わないかもしれない人:制度の具体的な手続きや、最新の政策動向を知りたい人。2021年5月刊の、提言と対話が中心の本です。
FAQよくある質問
『NEXT GENERATION GOVERNMENT』は何の本ですか?
編集者・若林恵さんが責任編集した、行政のこれからを考える本です。経産省の「21世紀の『公共』の設計図」を土台に、デジタルで行政を組み直す考え方を、事例と対話で示しています。
「小さくて大きい政府」とは何ですか?
誰も排除されず、サービスは最大、行政は最小という政府像です。個別対応を安く大量に行うことは、デジタルが得意とすることだと説明されています。
エストニアの事例は何を指していますか?
X-Roadにより行政を自動化し、徴税を全自動化した例です。人は腐敗するという前提に立ち、国民IDとX-Roadを先に整備して、段階的に広げたとされています。
「ロジックモデル」とは何ですか?
インプット、活動、アウトプット、アウトカムの流れで事業を整理する考え方です。本書は、成果物ではなく変化を目的にするために使うと述べています。
「スチームパンクガバメント」とは何ですか?
軍隊とドイツの郵便に原型を持つ、近代官僚制の行政を指す言い方です。公務員が無個性な歯車として動く古いOSのたとえで、本書はそこからの脱却を説きます。
「デジタルの公道」とは何ですか?
光ファイバー、決済、デジタル本人確認、データ規格など、道路や水道に続いて国が整える基盤のことです。規格をAPIで公開し、民間や市民が実装する形が示されています。
インドのAadhaarやインディアスタックは、どう紹介されていますか?
Aadhaarは2009年に着手し、約13億人に番号と生体認証を与えた制度として紹介されています。インディアスタックはAadhaar、認証、UPI、同意の4層で、道路のような公共財として語られます。
仮想雑談は実在の人の対談ですか?
いいえ。編者が書いた架空の対話で、聞き手と語り手は実在の話者のインタビューではありません。5本の対話は別立てで、こちらには実在の人物が登場します。
この本はいつ出ましたか?
黒鳥社から、2021年5月25日に第1版第1刷が出ています。元は経産省 情報プロジェクト室の2019年8月の資料です。
MONOGENIC伊丹谷のブログから
- 連載:Think out the box vol.1 “オンラインのあり方”馬に車輪をつけるな、移動の先で何をしたいかを掘れ。紙をスキャンするだけの電子化への批判と同じ話
- 人間消耗の三重構造フレームワーク人は成熟しているという前提で社会を設計するから人が壊れる。人は腐敗する前提で自動化したエストニアと、前提から設計を見直す点が重なる
- 連載:Think out the box vol.7 “政治”答えはあっても正解はない、一緒に考えることが欠けている。代議制では拾えない小さな困りごとの章とつながる
本文は書き写さず、自分の言葉で紹介しています。内容に誤りがあれば、本でご確認ください。 当ページのリンクはAmazonアソシエイト(広告)です。詳しくは広告について。